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素人でもできるゴキブリの巣の駆除
ゴキブリの巣、正確には彼らのコロニーを発見してしまった時、専門業者に依頼するのが最も確実ですが、初期段階であれば自分自身で対処することも可能です。まず基本となるのが、巣の周辺に潜む個体を一網打尽にすることです。これには燻煙剤や燻蒸剤が有効です。部屋を密閉し、薬剤を隅々まで行き渡らせることで、物陰に隠れているゴキブリを追い出し、駆除します。ただし、使用中はペットや植物を避難させ、火災報知器にカバーをかけるなどの注意が必要です。燻煙剤で隠れた個体を駆除した後は、巣に戻ってくる個体や、生き残りを根絶やしにするための策を講じます。ここで効果を発揮するのがベイト剤、いわゆる毒餌です。ゴキブリが好む成分に殺虫成分を混ぜたもので、これを食べたゴキブリが巣に帰って死に、その死骸やフンを食べた仲間も連鎖的に死滅させる効果が期待できます。巣の場所が特定できているならその近くに、特定できていない場合でも冷蔵庫の裏やシンクの下など、彼らが通りそうな暗く湿った場所に複数設置するのがポイントです。そして最も重要なのが、駆除後の清掃です。ゴキブリのフンには仲間を集めるフェロモンが含まれているため、死骸と共にフンを徹底的に除去しなければなりません。アルコール除菌スプレーなどを使って拭き取ることで、フェロモンの効果を消し、再び巣が作られるのを防ぎます。これらの手順を正しく行うことで、素人でも巣の壊滅は十分に可能です。
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ゴキブリの巣を作らせない生活習慣
ゴキブリとの戦いにおいて、最も効果的で平和的な解決策は、彼らに巣を作らせない、つまり住み着かせない環境を維持することです。ゴキブリが家に侵入してくるのは、そこに彼らが生きるために必要な三つの要素、すなわち「餌」「水」「隠れ家」が揃っているからです。これらの要素を一つでも断ち切ることが、最強の予防策となります。まず「餌」を断つこと。これは最も重要です。食べ物のカスや油汚れはゴキブリにとってご馳走です。調理後はすぐにコンロ周りや床を掃除し、食べ物は必ず密閉容器に入れて保管しましょう。生ゴミは蓋付きのゴミ箱に入れ、こまめに捨てることを徹底します。ペットの餌も、置きっぱなしにしないように注意が必要です。次に「水」を断つこと。ゴキブリはわずかな水さえあれば生き延びることができます。シンクや風呂場の水滴はこまめに拭き取り、水回りを常に乾燥させておくことが大切です。水漏れしている蛇口や配管があれば、すぐに修理しましょう。最後に「隠れ家」をなくすこと。ゴキブリは狭くて暗い隙間を好みます。不要な段ボールはすぐに処分し、雑誌や衣類を床に積み重ねておくのは避けましょう。家具は壁から少し離して設置し、風通しを良くすると同時に、掃除がしやすい環境を作ることも効果的です。また、換気扇の隙間やエアコンの配管の穴など、外部からの侵入経路となりうる隙間は、パテや専用のテープで塞いでおくことも忘れてはなりません。これらの地道な習慣を続けることが、ゴキブリにとって魅力のない家を作り上げ、彼らが巣を作ろうという気をなくさせる最も確実な方法なのです。