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やけど虫の被害に遭わないための基礎知識

やけど虫、正式名称をアオバアリガタハネカクシというこの小さな昆虫は、その名の通り、触れるとまるで火傷のような症状を引き起こすことで知られています。体長は7mm程度と非常に小さく、黒とオレンジ色の特徴的な体色をしています。日本全国に広く生息しており、特に6月から8月にかけての夏の時期に活発に活動します。やけど虫が問題となるのは、その体液に含まれるペデリンという有毒物質です。このペデリンが皮膚に付着すると、数時間から半日程度の潜伏期間を経て、線状皮膚炎と呼ばれる皮膚症状を引き起こします。初期症状としては、まず皮膚に赤みや痒みが生じます。その後、水ぶくれや膿疱が形成され、強い痛みを伴うこともあります。重症化すると、色素沈着が残ってしまうこともあります。やけど虫は、水田や畑、草むらなど、湿った環境を好みます。夜行性で、光に誘引される性質があるため、夜間に窓を開けっ放しにしていると、室内に侵入してくることがあります。また、洗濯物に紛れ込んでいることにも気づかず、着用した際に被害に遭うケースも少なくありません。やけど虫の被害に遭わないためには、まずその存在を知り、適切な対策を講じることが重要です。特に、やけど虫の活動が活発になる夏の時期には、窓を開ける際には網戸を使用する、就寝時には蚊帳を使用するなどして、室内への侵入を防ぐようにしましょう。また、屋外で活動する際には、長袖・長ズボンを着用し、肌の露出を避けることも有効です。もし、やけど虫に触れてしまった場合は、すぐに流水で洗い流すことが大切です。決して擦ったり、潰したりしてはいけません。体液が広範囲に付着すると、症状が悪化する可能性があります。洗い流した後は、抗ヒスタミン薬やステロイド外用薬を使用すると、炎症やかゆみを抑えることができます。症状がひどい場合や、広範囲に及ぶ場合は、皮膚科を受診するようにしましょう。

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