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鳥獣保護法と鳩の巣撤去の難しい関係
自宅の敷地内に勝手に作られた鳩の巣を撤去したいと願うのは所有者として当然の権利のように思えますが、日本国内においては野生鳥獣の保護を目的とした「鳥獣保護管理法」という法律が大きな壁として立ちはだかっており、この法律の存在を知らずに行動してしまうと善意の被害者であるはずの居住者が法を犯す加害者になってしまうという理不尽な事態に陥る可能性があります。この法律では原則として野生の鳥獣を許可なく捕獲したり殺傷したりすることに加え、彼らの卵を採取したり損傷させたりすることも禁止しており、これに違反した場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金という決して軽くはない刑罰が科される可能性があるため、たかが鳩の巣と侮ることはできません。具体的には巣の中に卵が一つでもある場合や孵化したばかりのヒナがいる場合は、たとえそれが自宅のベランダであっても居住者が独断で撤去することは違法行為となり、巣を撤去するためには管轄の自治体に有害鳥獣駆除の申請を行い許可を得るか専門の免許を持った業者に依頼するという正式な手続きを踏む必要があります。しかしながら役所への申請手続きは煩雑で許可が下りるまでに時間を要することが多く、その間にも糞害や騒音は進行していくため、現実的には多くの人が泣き寝入りをしてヒナが巣立つのを待つか、あるいは法的なリスクを承知でこっそりと処理してしまうか、もしくは高額な費用を払ってプロに任せるかという苦渋の決断を迫られることになります。この法律は本来、自然環境の保全や生物多様性の確保を目的とした崇高な理念に基づいたものですが、都市環境に適応しすぎて害獣化しているドバトに対しても一律に適用される点において生活被害に悩む市民感情との間に大きな乖離が生じているのも事実であり、鳩対策を行う際にはこの法的な制約を正しく理解した上で冷静かつ慎重に行動計画を立てることが求められます。
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鳩の糞害がもたらす健康リスクと対策
鳩が家に巣を作ることによって生じる被害の中で最も深刻かつ直接的に居住者の健康を脅かすのが大量に排泄される糞による汚染であり、これは単なる美観の問題や掃除の手間といったレベルを超えて呼吸器系疾患やアレルギー症状を引き起こすバイオハザードとして認識すべき危険な物質です。鳩の糞にはサルモネラ菌や大腸菌といった一般的な食中毒菌だけでなく、クリプトコックスというカビの一種やオウム病クラミジアといった人獣共通感染症の原因菌が含まれていることがあり、これらは糞が乾燥して粉末状になり空気中に舞い上がったものを人間が吸い込むことで感染し、最悪の場合は髄膜炎や重篤な肺炎を引き起こして命に関わる事態に発展することさえあります。また鳩の体や巣にはトリサシダニやワクモといった吸血性のダニが寄生していることが多く、これらが巣から移動して室内に侵入し就寝中の人間を刺すことで激しい痒みや皮膚炎を引き起こす二次被害も頻繁に報告されており、アトピー性皮膚炎や喘息の持病がある人にとっては症状を悪化させる致命的なトリガーとなりかねません。さらに鳩の糞は強い酸性を持っているため、ベランダのコンクリートや金属製の手すり、エアコンの室外機などに長期間付着したまま放置すると建材を腐食させ変色やサビの原因となり、建物の資産価値を毀損するという物理的なダメージも無視できない問題です。このような多岐にわたるリスクを回避するためには、糞を見つけたら乾燥する前に速やかに除去することが原則ですが、掃除の際には必ずマスクとゴム手袋を着用して直接触れないようにし、乾いた糞をいきなり箒で掃くと粉塵が舞い上がるため、まずはぬるま湯や消毒液で湿らせて柔らかくしてから新聞紙などで拭き取り、最後はエタノールや次亜塩素酸ナトリウムで徹底的に消毒するという手順を守ることが自らの健康を守るための最低限のルールとなります。
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ゴキブリを全滅させるためのバルサン2回焚きの極意
バルサンを一度焚いただけでゴキブリが全滅したと思っていませんか?残念ながらそれは甘い考えかもしれません。バルサンには「即効性」はありますが「持続性」には限界があり何より「卵(卵鞘)」には効果がないという致命的な弱点があるからです。ゴキブリの卵は硬い殻に覆われておりくん煙剤の成分を通しません。つまりバルサンを焚いて成虫や幼虫を一掃したとしてもその時すでに産み落とされていた卵は生き残り数週間後に孵化してしまうのです。そして新たな幼虫たちが成長し再び繁殖を始めれば元の木阿弥です。この「孵化サイクル」を断ち切るために必要なのが「2回焚き(追いバルサン)」というテクニックです。1回目のバルサンで今いる成虫と幼虫を駆除します。その後、卵が孵化するタイミングを見計らって2回目のバルサンを焚き新たに生まれた幼虫たちが卵を産む前に駆除するのです。このタイミングはゴキブリの種類によって異なりますが一般家庭に多いクロゴキブリやチャバネゴキブリの場合、2週間から3週間後が目安とされています。この期間を開けて2度行うことで「親世代」と「子世代」の両方を根絶やしにすることが可能になります。2回焚きを行う際は1回目で生き残った個体が学習して逃げ場所を変えている可能性もあるため家具の配置を少し変えたり扉の開放をより徹底したりして薬剤の到達範囲を広げる工夫も有効です。また2回目の後に毒餌剤を設置することで外部からの新たな侵入者を防ぐというダメ押しの対策を行えば防御率はさらに高まります。一度で終わらせようとせず敵のライフサイクルに合わせた戦略的な波状攻撃を仕掛けること。これこそがゴキブリとの長い戦いに終止符を打つためのプロフェッショナルな思考法です。手間とコストは2倍かかりますがその効果と安心感はそれ以上の価値があるはずです。